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メンテナンスと定期点検

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メンテナンスと定期点検

環境試験室や、恒温恒湿室では、下記のメンテナンスだけは必須の項目になります。
通常、お客様が行う日常点検は、吸込口のフィルタと、屋外に有る冷凍機の放熱フィンの汚れ、詰まりの点検と、清掃です。吸込口のフィルタの汚れや目詰まりは、電気掃除機で取れますし、水洗する事も可能です。また、フィルタの濾材だけの交換もできます。
冷凍機は、屋外に設置する仕様ですから、ホースで丸洗いが出来ます。

加湿器の故障と保守

試験室で、一番多いトラブルは、加湿器で、加湿器を使用する空調機の故障率の90%以上が、加湿器のトラブルです。
加湿水には、水道水が使われますが、この中には蒸発出来ないカルシウムや、マグネシウム等のミネラル分が含まれます。
加湿器は電気ヒーター加熱の蒸気発生式加湿器が1番使用されており、長時間使用すると、加湿器内部の水槽にミネラル分が残り、この濃度が上がると、固形化して加湿ヒーターにこびり付きます。これが、ヒーターと水との熱交換を阻害して、ヒーターの表面温度が上がり、温度ヒューズ切れ、ヒーターにピンホールが開いて漏電、焼損等の故障を発生します。

弊社製品は、加湿器の無い空調方式が有り、加湿器を使用するタイプでも、メンテナンスは比較的簡単なので、遠方のお客様では、ご自分で加湿器の修理や交換をされている例も有ります。一般的な空調機では、加湿器修理は、業者に一任されている例がほとんどです。
加湿器は電気ヒーターで水を沸騰させているだけですから、理論的には簡単な装置なのですが、実際に修理するとなると、部品が必要になる場合も有りますから、業者に依頼されている例が多く、加湿器業者に修理を依頼すると、高額な料金に驚かれます。

加湿器を使用すると、ごく普通の使用状態でも、半年程度でこの様なトラブルが発生します。水道は軟水と言われており、完全軟水であれば長持ちするのですが、実際には、井戸水混合の水道局も有ります。この為、水道の硬度は地域で様々です。水道水の混合率が高い水道局の地域では、水の硬度が高くなり、加湿器が短期間で故障します。

加湿器の故障が多発するので、メーカーに相談すると、純水器の取付を薦められます。
純水器を取り付けすれば、確かに加湿器のトラブルは少なくなりますが、今度は、純水器の保守管理に高額な費用がかかります。これでは、解決方法とは言えません。

加湿器や純水器の保守に、あまりにも高額な費用がかかるので、加湿器の保守をあきらめて、せっかくの恒温恒湿室を、ただの恒温室として使用されている現場は、良くお見受けします。
環境試験室や、恒温恒湿室を購入される場合は、加湿器の保守点検の方法がどんな物か、十分に調べ無いと、後で多発する故障と、高額な電気料金で、苦労される事になります。

温湿度の精度とドリフト

温度の検出には白金抵抗測温体 (Pt100Ω)が使用されており、非常に安定した物質です。
温度調節計が故障しない限り、ほとんど温度は、ドリフトしません。
湿度側のセンサは、半導体方式が多く使用されておりますが、製品のバラツキと思いますが、指示が全く変化しないセンサと、経年変化するセンサが有ります。
特に、室内で溶剤の使用、高温多湿での連続運転が有るとドリフトします。高温多湿でドリフトした場合は、乾燥すると元に戻るので、メーカーに点検を依頼して送っても、着くまでに乾燥するのか、全て異常無しで返却されるのが実情です。
この為、高温多湿で連続運転される場合は、ドリフトしない、専用の特殊な湿度センサを採用しております。但し非常に高価なので、こちらは、ご相談の上で採用しております。

調節計の指示は、補正する事が出来ますから、ドリフトが発生したと想定される時は、ご依頼を戴ければ、室内の温湿度を、気象庁検定付きの計器で測定して、その指示と、調節計の指示をピタリと合わせる事が出来ます。
一般的には、数年毎に、定期点検のご依頼を戴き、この時に補正を行っております。

湿度の指示が、測定器と合わないとのクレームでは、お客様の測定器側に問題が有る例が非常に多いので、新しい測定器を使用するか、2台の測定器で指示値を比較して下さい。
古い半導体式デジタル表示の測定器では、湿度センサがドリフトしている場合が有ります。
ダイヤル表示の壁掛湿度計は、±5%程度の精度しか無いので、比較対象にはなりません。

経年変化しない測定器は、原始的ですが、アスマンと呼ばれる、右の写真の様な測定器です。
この検定付きを使用すれば、経年変化しないので、いつでも正しい湿度が測定できます。

この測定器の詳細、使用方法は、技術資料のアスマンの項目で詳しく説明しております。

定期点検

環境試験室や恒温恒湿室の温湿度は、高精度に管理する必要が有ると思います。信頼出来る測定器で定期的に測定して、測定値に誤差が有れば、定期点検を依頼して下さい。

加湿器の故障は非常に多く、はっきり言って、恒温恒湿室のトラブルメーカーです。
他社製の恒温恒湿室では、パッケージエアコンと加湿器を使用するタイプが多く有ります。この空調方式は、消費電力が大きく、加湿器の故障が多発しますので、注意が必要です。

試験室の定期点検は、他社製の装置でも、下記の様な内容で請け負っております。
加湿器が有るタイプでは、加湿器のオーバーホール、冷凍機の清掃、冷媒量、運転確認、安全装置の動作確認、温湿度の精度確認と補正、試験成績表の発行等を行います。
温湿度の精度を優先する場合は、最低でも1年に1回の点検を行う様にしてください。

弊社の恒温恒湿室のメンテナンス

他社製品の恒温恒湿室の加湿器の故障は多く、最大のトラブルメーカーになっております。
弊社の恒温恒湿室は、加湿器を使用しない独自のDPC方式の空調機を使用しております。
これは、非常に精度の高い空調方式で、しかも、とても省エネです。
加湿器のトラブルでお困りのお客様は、この空調機に入替えると、電気料金が1/3以下になり、ほとんど故障しなくなるので、大変驚かれます。メンテナンス無しで、10年の稼働は良く有り、最高無故障記録は、21年間の記録が2件有りました。

DPC方式は構造が単純なので、お客様がメンテナンスされている例も有ります。
DPC方式の詳細は、別途技術資料で紹介しておりますので、参考にされて下さい。

弊社の弊社環境試験室のメンテナンス

環境試験室は、独自のCSC方式を採用しております。過酷な幅広い条件に対応させる為に、加湿器を使用しておりますが、この加湿器のトラブルを防止する為に、弊社の空調機の内部には、2台の加湿器を収納しております。
この加湿器は極めて軽く働かせており、運転中に交互に洗浄して、スケールの蓄積を防止しております。また、故障時は、残る1台の加湿器だけで、条件が保持できる構造ですから、加湿器が故障しても、そのまま実験の継続が可能です。

弊社の空調機と加湿器の修理、新品交換は、お客様でも簡単に出来る様に工夫しております。
特に、遠方のお客様では、交通費、宿泊費がかかりますので、電話で指示をして、お客様が御自身で、部品や、加湿器の交換をされた例は、かなり多く有ります。
加湿器の交換は簡単で、必要なのは、モンキーレンチ2個と+のドライバーだけですから、女性の担当者様が、電話の指示だけで交換した例も有ります。

加湿器は標準在庫品ですから、連絡を戴ければ、即日の発送が可能です。電話を戴いた翌日に、今朝届いて、すぐに交換が出来て、もう稼働していますと連絡を戴いた例も有ります。経費が掛からないので、特に喜ばれています。

環境試験室とCSC方式の詳細は、別途技術資料で紹介しておりますので、参考にされて下さい。

 
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