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遠方に納入した装置の点検と修理

弊社の空調機は故障しにくいよう配慮しております。

遠方に納入した装置の点検と修理

恒温恒湿室や、環境試験室を、北海道や四国、九州等、遠方に納入した例も有り、お客様が1番心配されるのは、通常の保守や、定期点検、故障した時の修理の対応がどうなのかです。

一般的な試験室では、加湿器のトラブルが一番多く有ります。納入から6か月~1年で故障する例が多く有ります。1年間は、通常の保証範囲ですが、丁度、この時期を過ぎる頃になると、加湿器の故障が発生し始め、導入翌年には、もう修理費に悩まされる事になります。

この加湿器の修理や、交換の為に、東京から材料と工具を積んで車で出張すると、車両費、宿泊費、出張費、部品代がかかりますから、定価50万円程度の加湿器の修理の為に、出張修理費が30~40万円もかかると言うおかしな状態になります。

また、他社の製品には、驚くほど、メンテナンス性の悪い空調機が有ります。空調機の内部の部品を交換するだけの修理を請け負って実施したら、2人では、内部の部品の交換がどうしても出来ず、応援を呼んで解体して、部品交換に数名が必要になった機種も有ります。

弊社では、他社の装置の修理を代行して、この様な機種にぶつかり、大変苦労しましたので、この経験を元に、弊社の空調機は、下記の項目の様に、特に故障しにくく配慮しております。
また、1名でも簡単に部品交換して、修理ができるような工夫もしております。

1、恒温恒湿室は、独自のDPC方式をお薦めしております。このDPC方式にはトラブルの多い加湿器を使用しておりません。

弊社のDPC方式の空調機には、一番トラブル発生率の高い加湿器がありませんので、10年間程度の無故障は良く有ります。最高記録は、メンテナンスも無しで、21年間の無故障記録が2件有りました。有りましたと言うのは、21年目に2件共、入れ替えていただいたので、これ以上の無故障記録は有りません。
この様な長期間の無故障記録は、他の空調方式では、ます、あり得ません。

弊社のDPC方式の空調機は、過剰に冷却除湿や、加湿をしないので、消費電力がとても少なく、水を沸騰させる加湿器が無いので、井戸水でも運転が可能です。

加湿器の様に、蒸発しない水中のミネラル分が固形化して蓄積するスケールの問題が発生しないので、この方式は、非常に故障が少ないのです。
DPC方式は、夏季には、加湿用の水さえも消費しません。空気中の水分を必要なだけ除湿して、精密な湿度条件を得ております。皆様には、この方式は、夏季には水が必要無いと言っても、なかなか信じて頂けません。そこで、モデルルームでもDPC方式を公開しております。この方式は、無駄な加湿をしない究極の省エネ装置なのです。

また、メンテナンスも、部品交換も、1人で簡単に出来る様に工夫されております。

空調機の内部は、左の写真の様に、お客様でも簡単に洗浄ができる様に、空調機内部を水洗する為のノズルキットが、標準で付属しております。

簡単に洗浄できますから、他社類似製品の様に、カビ臭さに悩ませられる事が無く、空調機の内部は、いつでも清潔な状態に保てます。これは弊社だけの特徴です。

この空調機の詳細は、ホームページの、DPC方式空気調和器の項目で公開しておりますので、こちらを参考にされてください。

2、DPC方式の欠点は、低温では内部の冷却水が凍るので、低温低湿運転は出来ません。

低温から高温多湿迄、運転範囲が広い環境試験室用には、独自のCSC方式を開発しております。冷却加熱除湿加湿の4信号を比較演算して制御する方式です。
必要なだけしか冷却除湿しないので、再加熱量も少なく、とても省エネな装置です。

3、環境試験室用の空調機は、どのメーカーでも、必ず加湿器を使用しております。

加湿器はどんな方式でも、最大のトラブルメーカーになっています。

弊社のCSC方式は、標準で加湿器を2台使用しており、運転中にこれを交互に洗浄する事で、長期間トラブルを防止しています。
2台の加湿器は、極めて軽く運転させており、運転中に、全く湿度を乱さずに、交互に 洗浄して、加湿器内部の不純物の蓄積を防止して、長持ちさせております。
この方法は、加湿器が1台故障しても、残る1台がバックアップしますから、修理する迄の間も、湿度条件は全く乱れません。加湿器が1台故障しても、実験はそのまま継続できるメリットがあります。これは、弊社の装置だけの特徴です。
弊社の加湿器の価格はとても安く、交換も簡単にできるように工夫されています。
故障時には、お客様に加湿器の本体だけをお送りして、お客様御自分で交換されている例も多く有ります。
この方法は、出張費、交通費、宿泊費がかかりませんので、他社製品と比較すると、極端な経費の削減になります。特に地方のお客様には、とても喜ばれています。

弊社の加湿器本体は、左の写真の様に、収納BOXの床に、吸盤で吸い付いているだけですから、給水弁を閉じて、銅管だけをスパナで外せば、電源ケーブルを接続したま、簡単に空調機の外側に取り出す事が出来ます。

加湿器本体を下の写真の様に取り出せば、このまま、内部の清掃や、温度ヒューズの交換等が出来ます。

この電源ケーブルは、中継端子BOX内の端子台に繋がれており、+ドライバーで、端子台から2本のケーブルを外せば、そのまま新品との交換が容易にできます。

ご担当の女性の方が、ご自分で交換された例も有ります。加湿器が故障しても、実験はそのまま継続できますし、遠方のお客様でも、故障の連絡が有ったその日に新品を発送して、翌日には、もう交換できたとの連絡を戴いた例も有ります。この方法は簡単なので、遠方のお客様には、とても喜ばれております。

加湿器のトラブルは、空調機の宿命の様な物で、長い期間運転すれば、どの様な加湿器でも、いずれ必ず発生します。
弊社では各種加湿器を標準在庫としております。ご自身で交換を希望される場合は、ご注文をいただければ、配線用の端子を取付して、即日発送が可能です。

新品と交換した加湿器は、オーバーホールすれば、再利用が可能ですから、これを予備品として保管すれば、次回のトラブル発生時には、すぐに対処できるようになります。

他社の製品では、加湿器にトラブルが発生すると、加湿器のメーカーに出張修理を依頼する等しますから、驚くほど高額な修理費がかかる事が有ります。

これにクレームを言うと、純水器の採用を進められます。純水器を取付けすれば、確かに、加湿器のトラブルは減少しますが、今度は、純水の保守に高額な費用が掛かります。
これでは解決方法ではありません。
この純水器の保守にかかる費用に関しては、ホームページの、純水器と加湿器のページと、CSC方式空気調和器のページで詳しく説明しておりますので、こちらを参考にされてください。

4、冷凍機の保守と修理

冷凍機は、屋外に設置しますし、精密な機械ですから、故障は皆無ではありません。
加湿器よりは、はるかに低い故障率ですが、故障すると、複雑な機械ですから、冷凍機専門業者に点検修理を依頼する事になります。

冷媒を回収して破壊する作業や、本体の産業廃棄には、その地域の免許の有る業者と、マニフェストが必要になりましたので、改造工事や、新設の冷凍機工事では、その地域の免許のある冷凍機業者に、協力していただいております。

冷凍機にトラブルが発生した時には、もちろんその工事を行った冷凍機業者が対応しますが、その他の故障発生時にも、遠方に納入した場合は、その工事を行った冷凍機の業者に、とりあえず代行で、現状の下見に行ってもらっています。

工事の時に、装置の概要は説明していますから、電話連絡しながら点検すれば、冷凍機業者でも故障の判断は可能です。部品を交換して治る様な場合は、すぐに部品を送って、部品交換や修理も代行して頂いております。

弊社の空調機は、非常に故障が少ない方式で、よほどの重故障か、原因不明の故障でも発生しない限りは、ほとんど場合、東京から技術者が出向く必要はありません。

現地の冷凍機業者に修理を依頼すると、出張費、宿泊費等の経費が掛かりませんので、ほとんどの場合は、修理費も、かなりお安い費用で済んでいます。

冷凍機の故障は、ほとんど夏季に発生します。一番多いのは、放熱器(コンデンサ)の汚れにより、放熱が出来なくなり、冷媒の高圧圧力が上昇して、異常停止してしまう故障です。

左の写真は、冷凍機の裏側の放熱器(コンデンサ)の部分です。
地上置きの場合は、ここに枯葉、虫の死骸等が付着して、熱交換を阻害して、冷媒の圧力が上昇して、高圧カットと呼ばれる異常停止を起こす事が有ります。

冷凍機は、元々屋外設置用ですから、豪雨や、嵐にも耐えます。コンデンサが汚れて、高圧が上昇して、異常停止した場合は、このアルミフィンの部分を、ホースで水洗すれば、ほとんどの場合は解決します。

左の写真は、冷凍機の正面です。
右上に見える楕円の小窓の中に、デジタルの圧力計が有ります。
古い機種の場合は、ここに低圧と高圧の2連の圧力ゲージを取付けしています。

一例ですが、高圧のゲージ圧が2Mpa以上で停止したなら、高圧カットです。ほとんどの場合、コンデンサを清掃すれば、直る可能性が有ります。

このゲージ圧が0なら、冷媒が漏洩しており、高圧の圧力が上昇しても、冷却ファンが起動しない場合は、ファン系統の故障で、これらは、冷凍機専門業者による修理が必要です。遠方に納入した場合は、この様に、地元の冷凍機業者に修理を依頼しております。
また、ほとんどの部品は標準で在庫しておりますから、即納が可能です。故障で長期間ご迷惑をおかけした事は有りません。

5、湿度センサのドリフト

故障が非常に少ない装置ですが、長い間には、湿度センサがドリフトする事が有ります。
これは、実際の温湿度を、定期的に正確な測定器で測定してみないと判りません。
湿度が他の測定機器と比較したら合わないとの苦情は時々ありますが、過去には、測定した機器側に誤差が発生している方が多く有りました。
出来れば、測定器にも経年変化が有りますから、新品か、定期校正を受けた測定器か、2台の測定器と指示値を比較して下さい。

最近現場で良く使用されている温湿度の測定器に、写真の様な、商品名で、おんどとり と言う製品が有ります。
大量生産品で、通販で比較的低価格で購入できます。
一定の規格内に入った製品が出荷されている様で、新品は、かなり正確な湿度を指示します。
但し、この様な測定器の湿度センサも経年変化が有りますから、古くなった物は、注意が必要です。

これは、アスマンと呼ばれる水銀温度計2本で構成された通風型の測定器で、片方にガーゼが巻いて有り、ここを蒸留水で濡らして、気化熱で低下した湿球温度と、乾球温度の差から、換算表を使用して湿度を読み取る形式の物です。
極めて原始的な方法ですが、経年変化が有りませんので、気象庁検定付きを選べば、とても信頼の出来る計器です。

湿度センサは、製品によっては経年変化する事が有りますから、これらの計器と、湿度調節計の指示を定期的に比較して、誤差が出ている場合は、補正する必要が有ります。
補正する方法については、遠方のお客様には、ご自身でも補正が出来る様に、個別に詳しく説明しております。

遠方のお客様でも、以上の様にサポートしておりますので、ほとんどの場合、遠くから業者を呼んでの定期点検の必要性は少なく、経費の削減になります。
故障時も直ぐに対応ができますから、遠方の納入でも、ご心配はいりません。

お客様によっては、取引先に精度を確認した書類を要求されている例も有り、この場合は、出張して、気象庁検定付きの測定器と指示を合わせ、報告書を提出しています。

 
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