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制御盤の設置位置

実例と弊社の施工例で解説します。

制御盤の設置位置

現場で良く見かけるのは、空調機本体は機械室に有り、試験室の出入口の脇に大きな制御盤が、デンと置かれており、制御盤の上から電線の金属配管がむき出しになっている配置です。
出入りする時に、室内の温湿度が監視できますから、その目的では良いとは思いますが、出入口なのに、その脇にかなり大きな制御盤が置かれている例があり、これでは出入に邪魔だろうなあと、思われる配置になっている事が、実はとても多く有るのです。

この配置例は、建物の計画時に、建築会社に恒温恒湿室を依頼した場合に特に多く有ります。空調機は機械室に有り、お部屋とは、壁を挟んで、送風と吸込みの2本のダクトで接続されております。制御盤は、機械室の中に置くか、出入口の脇に置くか、どちらかの配置です。

建築会社に恒温恒湿室を依頼した場合は、一般空調業者が請け負う事になり、この場合は、パッケージエアコンを利用した空調方式になります。従来のパッケージエアコンは、冷凍機(コンプレッサ)が内部に有る為に、騒音と振動が大きいので、機械室に隔離していました。
最近のパッケージエアコンは、コンプレッサは室外機の中で、騒音は少なくなりましたが、建築会社に依頼した場合は、以前と同じで、ほとんどが、この様な配置になっています。

制御盤を機械室に入れてしまったら、出入口や室内から、温湿度や運転の状況が判りません。
出入口脇に置いたら、通路に制御盤だけが飛び出しますので、かなり邪魔になります。
ところが、この様な配置が、1番多く見かける配置なのです。

機械室に設置した
制御盤

出入口脇に設置した制御盤

機械室に設置した
エアコン

写真は、実際の配置例です。制御盤を機械室に入れてしまったら、運転状況は機械室に行かないと判らず、警報が鳴っても気が付きません。出入口に置けば、出入の邪魔になります。
精度が高くなり、省エネな制御になりますと、制御盤の部品数が増え、記録計を取付けると、制御盤の厚みも必要になります。これを出入口に置いたら、邪魔でしかありません。

制御盤から空調機迄配線するには、太い電線を長く引く必要が有りますから、電気工事の費用も高額になりますし、電線が長いと、電線から発熱する無駄な熱ロスも発生します。
出入口で監視したいのは、温湿度が正常に運転しているかの確認だけで、ここで運転停止の操作が出来れば、出入口に大きな制御盤を置く必要は全く無い筈です。

弊社の空調機は、パッケージエアコンと異なり、とても静かですから、お部屋に密着させて設置しております。外部に空調機との接続ダクトが有りませんので、コンクリートにダクト用の開口をする等の工事費がかからず、長いダクトの空気抵抗や、熱ロスも有りません。
制御盤は、空調機と隣り合わせに設置する事が多く、この方法は、配線距離が短くなるので、熱ロスも無く、電線が露出しないのでスマートになり、電気工事費も安くて済みます。

お部屋に空調機を密着出来る場合は、お部屋の中から、温湿度が見られる様に、制御盤の前に窓を取付けして、下の写真の様に、室内から温湿度が監視できる様に工夫しております。

室内ダクトと表の制御盤

窓から運転状況の監視

出入口からも
温湿度監視可

この写真の様に、外部にダクトは無く、室内ダクトで分散吹出しておりますので、熱ロスは全く有りません。室内からも温湿度の監視ができる様に、窓の位置も工夫しております。

親子式制御盤

設置場所の関係で、空調機本体は機械室に設置するしか方法が無い場合も有ります。
この場合は、機械室に行かないと、実際の温湿度や、運転状況の監視が出来ません。
この様な場合は、出入口の脇や、室内に小型の制御盤を壁に取付け、機械室の空調機の脇には、動力盤を取付けて、制御ケーブルで接続しています。
弊社では、これを親子盤と呼んでいます。

写真の様に、複雑な環境試験室でも、かなり小型の制御盤になり、運転スイッチや、表示灯、警報表示灯や警報ブザー等が有りますから、ここだけで運転管理が行える様になります。

小型制御盤例1

小型制御盤例2

邪魔にならない制御盤の設置状況

小型盤の標準的なサイズは、W400×H500×D160です。このサイズであれば、出入口脇や、室内の壁に取付けしても、あまり邪魔になりません。

また、室内で、現在の温湿度のモニターだけをしたいと言うお客様もおられます。

この様な場合は、左の写真の様な、温湿度の表示器だけを室内に取付けしている例も有ります。

この様に、弊社は長い経験から、できるだけお客様が使い易い設計を心がけております。
お客様からご希望が有れば、どの様なご要望の制御盤でも対応致します。

 
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