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クリーンルーム

クリーンルームの設置例について紹介・解説します。

クリーンルーム

当初は恒温恒湿室の計画でも、これをクリーンルームに変更出来ないかと言うお話は良く有ります。空調機にヘパフィルタを内蔵すれば、簡単に高精度で省エネなクリーンルームが出来ます。特に省エネ性能や、精度の高さ、低温や低湿度等の要求が有りますと、エアコン方式では出来ませんので、特殊なクリーンルームは弊社に相談が有ります。
実際にいろいろなクリーンルームの納入実績が有ります。

クリーンルーム設置業者の実情

クリーンルームの設置業者は数多く有り、技術力の高い一流の業者もおりますが、本格的なクリーンルーム専門業者の販売価格は、それなりに高価になります。

市販の床置きパッケージエアコンには、オプションでヘパフィルタユニットが有ります。
このユニットを乗せれば、どなたでも、簡単にクリールームもどきが出来てしまいます。
これに、オプションのヒーターと加湿器を組込めば、簡単に恒温恒湿クリーンルームが出来ますから、経験の無いエアコンの設置業者が、クリーンルームを販売している例が有ります。

汎用のエアコン部品を集めるだけですから、価格的には非常に安く出来ます。一流業者のクリーンルームはそれなりに高額ですから、価格だけで比較すると、この様な業者に当たり、価格は少し安いが、中身は、汎用エアコンの組み合わせだったと言う事になります。
エアコンを利用したクリーンルームは、原価が安く、利益率が高いので、手掛ける業者は多く有り、実際にかなりこの様な機種は多く見受けます。汎用品ですから故障も多く、特に加湿器の故障が多発する事になります。利益優先で技術力の無い業者は、喜んで設置するが、故障して修理を依頼すると、なかなか来ないと言う話も良く聞きます。
弊社にも、別のメーカーの空調機の修理依頼の相談が来ますが、この様な業者に依頼してしまった気の毒なお客様です。

1番の問題は、汎用エアコンですから省エネな制御が出来ない事や、長い年月では補修部品が無くなり、部品交換すれば良いだけの修理も出来なくなって、空調機本体を総入れ替えする必要が出て来る事です。電気料金、保守費用が高くなりますから、長い年月の単位で考えると、逆に、大きな出費になってしまいます。

汎用のエアコンは、カタログの定価は高いのですが、実際の業者の仕入れ金額を公表すると、エアコン業者に叱られてしまいますが、実は、極端に安いのです。定価表を見せられて契約をすると、凄く得した様な気分になりますが、実は、半額で販売しても利益が出るのです。
他社製の装置が故障したが、メーカーの対応が悪いので嫌になった。何とかアイテックスで修理や改造が出来ないかとの相談を戴きますが、この中には、この様なエアコンを利用したクリーンルームが多く有ります。

エアコンを利用したクリーンルーム空調機の例

市販のパッケージエアコンに、オプションのヘパフィルタユニットを乗せ、市販の加湿器を外付けしております。右側は、外気(OA)の取入ユニットです。
清浄度が必要なお部屋の中に、このユニットを置けば、そのままクリーンルームになります。
エアコンを利用した装置の場合は、概ね、この様な形になります。
加湿器を内蔵させている例も有りますが、冷却コイルの下側にしかスペースが無いので、加湿するとすぐ除湿されて効率が悪く、故障も多発します。省エネにもなりません。

市販のエアコンを利用したクリーンルーム業者と競争しても、適正な利益は出ませんので、弊社はあえてクリーンルームの宣伝は行なっておりません。高精度の恒温恒湿室が御望ですが、できたら、クリーンルームにしたいと言うお客様のご要望だけに対応して来ました。
ご興味の有るお客様向けに、弊社で納入したクリーンルームを紹介させていただきます。

お部屋の中に設置したクリーンルーム用空調機

断熱したお部屋の中に、2台のヘパフィルタを組込んだ空調装置一式を設置した例です。
空調機の内部には、2台の加湿器も組込まれており、交互に洗浄して、トラブルを防止しております。エアコン方式ですと、吹出口は正面だけですが、この空調機は、3方向に送風しております。この様な方式は、直吹きと呼ばれています。
新鮮空気は、背面からの吸込みで、空調機の中に、OAファンも内蔵されております。

写真の様に、突起物は一切ありません。チリの溜まる場所は、空調機と制御盤の天井だけで、配線、配管も露出させておらず、冷媒配管も裏側ですから、すっきりと収まっています。

この装置は、本格的なクリーンルームの様に断熱パネルでは囲わず、一般的な建物のお部屋の中に、そのまま設置しただけの例も有ります。同業者は絶対に無理と言いますが、お部屋を陽圧に保てば、実際にはかなりの清浄度 (クラス1,000程度) が得られております。

天井面吹出のクリーンルーム

天井を二重にして、下側の天井上にヘパフィルタを並べて、高い清浄度を得ている例です。

壁面吹出のクリーンルーム

壁にウルパフィルタを並べて、室内を一方通行の送風で空調している例です。
一方通行ですから、風上で発生したチリは、風下側に流れますから、風上側は、いつでもクラス100以上の高い清浄度が得られます。

新鮮空気取入ユニット (OAファン)

大量に外気を導入する必要が有る時に使用するOAファンユニットです。

一般空調用のフィレドンフィルタと、中性能フィルタの2段で処理した外気を、空調機内に押し込んでいます。外気は、空調機で処理され、ヘパフィルタを通して、室内に送風されます。

給気量は、ボリウムで可変が出来ます。大量の換気が必要無い時は、省エネの為に、給気量を落としています。

ユニットの前面パネルは簡単に取り外せて、内部のフィルタも簡単に交換が出来ます。

エアシャワーの一例

入室する時に、塵埃を持ち込まない様に、清浄度の高いクリーンルームでは、この様なエアシャワーを出入口に設置しています。
出入口は狭いので、この外に、機器搬入用の大扉を取付けするのが一般的です。

バスボックスの一例

部品や製品をやり取りする為の小窓です。両方の扉を同時に開くと、外気が入り込みますから、扉はインターロックされており、片方ずつしか扉が開かない構造になっています。

自動扉の一例

クリーンルームを連結して設置した場合に、製品を持って、両手がふさがっていても、隣室に移動できる様に自動扉を設置した例です。

扉の前に立てば、自動で開閉するスライド扉を設置しており、そのまま隣室に移動出来る様にした例です。

差圧ダンパ取付例

外気の導入により室内は陽圧になりますから、圧力が高まると、この様な陽圧ダンパから排気をさせています。ダンパの重りの移動により、室内の微陽圧が調整できます。

左側のダンパは、扉の開閉や、給気量を可変にすると、圧力変化でパタパタ音がします。
右側のダンパは圧力変化に対応して、音も無くスムーズに開閉しますからお薦めですが、少し価格が高くなります。

床置きFFUの一例

一般空調のお部屋で、手軽に清浄度が欲しい場合や、クリーンルームでも清浄度が少し不足する場合は、写真の様なFFU (ファン・フィルタユニット)を設置する例も有ります。

床置きですから、設置工事は簡単に行えます。

弊社は、高精度で、省エネで、故障の少ない恒温恒湿室が専門で、この納入実績は多く有りますが、お客様のご希望で、この様なクリーンルームも設計製作して納入しています。

また、他社製のクリーンルームで、高額な電気料金や、加湿器の故障で悩んでいる例は、とても多く有りますので、改造のご相談もお受けしております。

メーカーの標準的なクリーンルームでは、ご満足いただけない場合は、相談して頂ければ、対処致します。

 
 
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