用語集(交互自動洗浄加湿器)
専門用語をわかりやすく解説します。
交互自動洗浄加湿器(こうごじどうせんじょうかしつき)
弊社のCSC方式の空調機には、標準で自動交互洗浄方式の加湿器が採用されております。
加湿器には蒸発出来ないミネラル分が残り、これが蓄積して固形化(スケール)すると、熱交換が阻害されて温度ヒューズの溶断、加湿ヒーターが損傷する等の故障が必ず発生します。
スケールを防止する為にいろいろ工夫されて来ましたが、確実に防止するには完全な純水を使用するしか方法はありません。
但し、一般の空調方式では純水の使用量が多く、純水器の保守管理には高額の費用がかかります。
蒸発しない不純物は加湿器の中に蓄積させて、定期的にオーバーホールするか、加湿器に純水を供給する為に純水器を使用するかの2選択しかありません。
いずれの方法も、高額な保守費がかかります。
試験室を導入されてから、電気料金や加湿器の保守管理に高額の費用がかかるので、後になって大変驚かれます。
いかに長く加湿器をトラブル無く使用するか、長い間いろいろな事を経験して来ましたが、弊社ではCSC式と加湿器を使用しないDPC方式の2機種にたどり着きました。
DPC 方式は冷水で加湿する方式ですから、加湿器は有りません。
この方式はとても故障の少ない空調機です。
常温常湿で精度の高い温湿度条件を安定して得る、恒温恒湿室専用の空調機です。
但し、低温や低湿度は冷却水が凍結するので出来ません。
運転温湿度範囲の広い環境試験室には、この方式は使えませんので、CSC方式等をお薦めしております。
この方式では加湿器を使用しておりますが、ここで加湿器のスケールによるトラブルに悩まされました。
メーカー製の加湿器を採用し、このメンテナンスの為にメーカーのサービスを呼びますと、硬く固形化したカルシウム、マグネシウムを削り落とすだけで、出張技術料を含めたこれでもかと言う程の高額な請求書に悩まされます。
クレームを言うと、純水器を薦められます。
純水器を採用すると、今度はこの純水器のイオン交換樹脂の保守に高額な費用がかかります。
金銭的には何も解決しません。
しかし、これが世の中の常識です。
弊社では、空調機の中に加湿器を2台組込み、運転中にこれを交互に洗浄させております。
濃縮された不純物を含む加湿水を定時的に排出して、不純物の濃縮を出来るだけ防止させています。
2台の加湿器は軽く働かせておりますから、これだけでもスケール蓄積が遅くなりますが、定時的に洗浄する事でさらにスケールの蓄積は遅くなります。
交互洗浄ですから、運転中に洗浄しても残りの1台が頑張りますので、湿度の乱れは発生しません。
この方式の最大のメリットは、加湿器が1台故障しても湿度には全く影響が無いので、修理する迄実験を停止せず、そのまま実験が継続出来る点です。
それでも加湿器のスケール蓄積は遅くなるだけですから、完全に防止は出来ておりません。
そこで弊社は、加湿器本体の価格を下げて、簡単にお客様でも加湿器の交換が出来る様に工夫しております。
この方法は、加湿器1台が故障しても湿度には全く影響が無く、ご自身でも簡単に加湿器の新品交換が出来ます。
必要なのは、ドライバーとモンキーレンチだけです。
また、加湿器の在庫は常に持っておりますから、即日発送も可能です。
大変早く修理が出来て、しかもとても安く復帰が出来たと、特に地方のお客様には大変喜ばれております。
他社製品ですと、点検修理技術料と部品代がオリジナルでとても高額です。
さらに交通費と宿泊費がかかりますから、加湿器の修理はかなり高額な費用になってしまうのです。
これが、加湿器にはお金がかかるから修理をあきらめて、恒温恒湿室をやむなく恒温室にしてしまったと言う事例につながっています。
弊社の加湿器本体の価格は、他社の加湿器の点検清掃費よりも安いので、新品と交換してもはるかに安かったと大変喜ばれております。
使用加湿器の比較写真
左から:新品の状態、自動洗浄で1年使用、洗浄なしで半年使用
弊社CSC方式は、運転中に2台の加湿器を交互に洗浄しておりますから、洗浄時も湿度は乱れません。
また1台が故障しても、残りの1台で湿度条件が保持できます。
下の写真の左側は、自動洗浄方式で3年半使用した加湿器です。
右側は、回収した加湿器をオーバーホールした物です。
加湿器の交換はとても簡単ですから、交換した新品の加湿器が再び故障した時には、オーバーホールした加湿器を再利用する事も可能です。
加湿器の交換は、ご自身でも簡単に出来ます。
業者の出張費、宿泊費が不要になりますから、お客様はかなりの経費節約になります。