試験室の耐用年数
試験室を導入するにあたって気になるのが耐用年数。
交換頻度はどの程度か、
古い試験室は再利用できないのか、
気になる疑問を解説します。
試験室の耐用年数
お部屋の耐用年数
試験室を導入するに当たり、何年間程度使用が出来るのか気になると思います。
恒温恒湿室の場合、お部屋は壊さない限り半永久的と言えます。薄い鋼板で硬質ウレタンをはさんだサンドイッチパネルですから、天井に人が乗っても全く問題ない強度が有ります。条件が過酷な場合はお部屋の内面だけステンレスにしたり、全面ステンレスの例も有ります。この場合は、特に長持ちします。
パネルは硬い物をぶつけると凹みますが、見た目が悪くなるだけで断熱性能は何年経過しても変わりません。また、フォークリフト等をぶつけて扉を壊したり、壁パネルを大きく曲げた事故も有りましたが、プレハブ構造ですからこの壊れた部分だけ交換すれば元に戻せます。
かなり古い恒温恒湿室では木製の物も有りますが、40年前の木造試験室でもそのままお部屋は再利用して、空調設備だけ交換している例も有ります。
大事に使用されれば、お部屋の寿命は次の世代まで持ちます。
古い木造のお部屋でも再利用している例は有り、空調装置だけ入れ替えて性能を上げています。大事に使用された試験室では40年を超えて再利用した例も有り、費用は安く抑えられます。
現在主流のカラー鋼板も恒温恒湿室であれば錆びませんので、半永久的な寿命です。
ステンレス鋼板なら錆びないので、過酷な条件でも半永久的な寿命になります。お部屋の内面だけステンレスにしている例も有ります。
一般的な空調機の耐用年数
恒温恒湿室に、パッケージエアコンを利用しているメーカーは多く有ります。パッケージエアコンは汎用品で価格は安いのですが、10年を過ぎると補修部品が無くなる例が有ります。
故障すると本体の交換が必要になる場合が有り、この場合は大きな交換費用が必要になります。また、数年毎にモデルチェンジも有りますから、廃止されたモデルも有ります。以前は2.2kWの小型のパッケージエアコンが有ったのですが、現在は一番小さな物が3.75kWになり、同じクラスのエアコンと交換が出来ない例も出ています。無理に大きな物に交換すれば、消費電力の増加に悩まされます。
1番問題になりますのは加湿器で、これははっきり申し上げてトラブルメーカーです。
いろいろなトラブルが起きて、メーカーを変えたり、加湿する方法を変えたり、純水器を取付したり、各社でいろいろと苦労されておりますが完全解決には至らず、加湿器の故障はどちら様も悩まれています。
この為、空調機の本体は長持ちしても、加湿器は定期的に交換されている例がほとんどです。
中にはあまりにも費用がかかり過ぎるので、加湿器の使用をあきらめてしまっている例も有ります。
弊社DPC方式の耐用年数
弊社のDPC方式は、最大21年間の無点検で無故障だった記録が2件有りました。部品交換すればまだ運転可能でしたが、さすがに制御方式が古いので空調機だけ最新設備に入れ替えて戴きました。
DPC方式は定期点検をしなくても、10年間以上の無故障の記録は良く出ている空調機です。本体がステンレス製ですから、部品交換をすればとても長く使用できる空調機です。
DPC方式は冷水で加湿する方式で、冷水も自動置換させています。加湿器の様に蒸発出来ないミネラルが固形化しないので、定期点検しなくても問題なく長期間運転が出来るのです。
弊社CSC方式の耐用年数
CSC方式は構造的には一般的な空調方式ですが、本体はステンレスなのでトラブルが少なく、20年以上使用されている例も有ります。部品交換すれば、この装置も長持ちします。
但し加湿器のトラブルは、少なくなったとは言え無故障にはなっておりません。硬度の高い水質の地域では、特に加湿器のトラブルは避けられません。
弊社の装置は加湿器を2台空調機に組込み、湿度を乱さずに交互に洗浄しながら運転する方法を開発して、加湿器トラブルを少なくしております。加湿器が1台故障しても、残り1台で湿度条件は保持できる様にしておりますから、加湿器が故障しても実験はそのまま継続できます。
この自動洗浄方法でも、完全な解決方法ではありません。そこで加湿器の価格を下げ、簡単に交換が出来る様に工夫をしております。女性の担当者が電話による説明で、ひとりで交換された例も有ります。
加湿器はこの様な工夫をしてもトラブルが多いので、加湿器の在庫は常に持っており、故障の連絡が有れば即日発送が可能です。地方のお客様でも故障連絡した翌日には加湿器が届き、ご自身で即日交換された例も有ります。お客様は、「加湿器と送料以外には費用もかからないし、翌日には届いて簡単に交換修理ができた」と、大変喜ばれております。
他社製品では、10数年で空調機が故障して交換を希望される例も有りますが、弊社製品は20年以上ご使用いただいており、交換理由は故障では無く、大幅に電気料金が削減できる省エネ対策です。
冷凍機の耐用年数
恒温恒湿室に利用されるエアコンは冷房専用ですから、これを通年で連続運転すると寿命が短くなります。また汎用品ですから、メーカーの補修部品の在庫年数にも限りが有ります。
重故障すると本体交換になる例も有り、モデルチェンジも有りますから、新製品が現場にピッタリ合わなくなる例も出ています。
弊社の恒温恒湿室には、生鮮食料品の保管に使用される冷凍機を使用しております。冷凍倉庫の冷凍機が故障すると大きな損害が出ますから、エアコンよりはるかに故障し難い構造になっています。
それなりに高価ですが、かなりの年数を経過しても緊急修理が可能なように、補修部品が手に入ります。
冷凍機には当たりはずれのような物があり、数年程度でトラブルが発生する場合も有りますが、これらは部品の交換で直ります。この期間を過ぎますと、昼夜連続運転しているのに20年間以上も無故障と言った例がほとんどです。