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排水トラップについて

排水管によるトラブルを防ぐための
排水トラップの必要性や設置方法について解説します。

排水トラップについて

空調機からは、常時少量のドレン水が排出されます。空調機のドレン排水孔は、一般的にわずかな陰圧になりますから、排水管の先端からは外気が吸い込まれます。
この排水管を建物の排水口に間接的であっても接続しますと、建物の排水管は雑排水の流しやトイレにつながっている事が有り、排水管は陰圧ですから生活排水の腐敗臭が室内に流れ込みます。

また、屋外の雨水排水に流しても排水管から虫が入り込みますので、空調機の排水の出口には下の写真の様な逆流を防止するトラップが取付されております。このトラップは必ず取付しないと、試験室内に下水の臭いや小さな虫が入り込む事になります。
トラップが詰まった場合は、頭部のキャップを外せば簡単に清掃ができます。

排水量が多い装置の大きなトラップ
排水量が少ない装置の小型トラップ

左から:排水量が多い装置の大きなトラップ、排水量が少ない装置の小型トラップ

空調機の標準的な排水孔の高さは床から150Hの位置ですから、出来れば排水口は床面すれすれの高さで必要になります。排水孔の位置は、空調機4隅のいずれかの場所に指定ができます。

排水口迄の距離が遠い場合や排水する位置が高い場合は、空調機の排水孔を250H迄上げられます。これより高い位置に排水する場合は、空調機を架台に乗せる様な特別な設計にするか、ドレンポンプを使用する事になります。ドレンポンプの故障率は高いので、できるだけ床から排水が可能になる位置に空調機を設置するか、可能であれば空調機の近くの床に排水口を新設して頂いております。

空調機から出る排水管の太さは、塩ビの25Aです。
建物側に排水管を新設して頂く場合は、排水の詰まり等のトラブル防止を考慮すると40Aと言う太いサイズにしていただいております。

二階以上に試験室を設置する場合は、階下のエアコンの排水管に接続される例も有ります。エアコン専用の排水ですから臭いの心配は有りませんが、空調機の清掃等で大量に排水すると階下の天井のエアコンに逆流して、エアコンから漏水するトラブルも出ています。
エアコンの排水設備は、冷房時に冷却コイルで結露した水の排水用ですから、ボタボタ程度の水量でしか考慮されておりません。天井裏のエアコンの細い排水管系統には接続出来ません。

排水が出来る場所が遠くて、やむを得ずドレンボンプを使用する場合は、排水口と空調機は空気的には接続しませんので、排水にトラップは必要ありません。
ドレンボンプ使用の場合は排水に圧力が有りますから、排水は13の塩ビパイプになります。

過去に試験室でトラブルが多いのは、加湿器とドレンポンプになります。ドレンポンプ故障の場合は、漏水事故につながる例もあります。テナントビルでは、漏水が元で補償問題が発生した例も有りますから、この様な場合は遮断弁、漏水検知器なども考慮する必要が有ります。
トラブル防止の為、空調機の排水は、できるだけ床から排水する事を検討されて下さい。

 
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