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省エネ

アイテックスの省エネに対する取り組みを、
実際の事例を元に紹介しています。

省エネと精度向上のために

書類で省エネ性を表記するのは容易です。
実際には出来ない様なデータを、あたかも実績のある様な資料として作成して提出する業者が多く、実際に納入された装置は当初の想定とは異なり、購入担当者様が悩まれています。
例えば省エネ率が従来の3割減とか、他社と比較して3割少ない等の記述が多く有ります。
そんな中で、弊社だけが従来の方式の装置と比較すると消費電力が1/3になる様な説明をしますから、なかなか信じていただけません。

そこで弊社は、実際に改造を行い、省エネ化した装置の写真等を公表する事で、事実を証明しようとしております。
弊社では川口工場内に、下の写真の様なDPC方式とCSC方式のモデルルームを公開しております。
実際に省エネ性、静粛性、高精度な運転状態等をその目でご確認いただけます。

恒温恒湿室(DPC方式)

恒温恒湿室(DPC方式)

20~25℃/40~70%RH

環境試験室(CSC+DCS方式)

環境試験室(CSC+DCS方式)

+5~+45℃/10~85%RH

DPC方式、CSC方式と呼んでいるのは、弊社が独自に開発した装置の社内名称です。

省エネ工事による節電データ

京都の某大学様の既存恒温恒湿室が大きな電力を消費する為に、改造以来を受け、2014年2月に省エネ化の改造を行いました。
このデータは改造により大幅に消費電力が削減された恒温恒湿室の実際の記録です。

表で見られる通り 2011年4月~2013年4月迄の1日当たりの消費電力は、平均で25kW消費しておりました。
2013年3月の改造~2014年10月迄は、平均で6.2kWになり、消費電力は、約1/4に削減され、 冬季に限れば 1/10に削減されております。
このデータは京都の某大学様から実際の記録を提供された物です。

電力使用量の記録

電力使用量の変動の記録

2013年8月~2014年1月の間に消費電力が下がっているのは、当初のメーカーが省エネ工事として二位置制御に改造した物で、省エネにはなりましたが、±2℃/±15%となり、高度な恒温恒湿室としての精度は得られなくなりました。
そこで、他部署の省エネ改造工事の実績から、弊社に改造依頼があった物件です。

従来の制御方式は、定量冷却を行い、温湿度をバランスさせる為に、ヒーターと加湿器を制御する一般的な PID方式でしたが、消費電力があまりにも大きい為に、その後に省エネ対策として、二位置制御に改造されたものです。

弊社の改造は独自のCSC 方式ですが、制御性を落さずに省エネ性能を優先させる為、夏期は冷却除湿制御を行うだけ、冬季は加熱と加湿制御を行うだけの特殊制御としております。
夏期と冬季の精度は、温度±0.1℃、湿度±0.2%で、とても高精度です。
春秋の中間期は、周囲の状況から冷却除湿か加熱加湿かを判断し、自動切替えを行っています。
中間期に制御を自動切替するので、この時だけ、±1.5℃/±6%の精度になります。
切替え後は、次に切替えが行われる迄は再び安定しています。

他社納入試験室の省エネ改造実績

大手製紙会社様の研究所の省エネ改造例

パッケージエアコンを利用して加湿器と組み合わせた空調機で、消費電力の多さと加湿器の故障、純水器の保守費の高さにも悩まれていた装置です。

下の写真は、改造前の単純な動力盤を改造後の様に省エネな弊社のDPC空調機と精密な制御盤に交換した実際の様子です。

大手製紙会社様の例:動力盤を制御盤に交換

上段に見える電力計の通り、消費電力は25.33kWから9.49kWに削減されました。
年間の電気料金は360万円から137万円と、約1/3に削減されております。
DPC方式には加湿器が有りませんので、改造後は何ら故障も発生しておりません。

ここでは空調機2台を改造しており、もう1台は1/4の消費電力に低下しております。

大手製薬会社様の研究所の省エネ改造例

改造前は、個別の電流計が15A~20A前後を示しており、消費電力は22.65kWでした。
加湿器も15A程度流れておりますが、除湿量が過多なので加湿が不足しており、湿度50%の設定に対して35.2%迄しか届かない状態でした。
年間の電気料金は、加湿器が不調でも計算上は327万円もかかっています。
ご担当も電気代と故障の多さで、肩身の狭い思いをされていた装置です。

大手製薬会社様の例:改造前
大手製薬会社様の例:改造後

改造後の総合電流計は10A前後を変動しており、消費電力は3.61kWで約1/6に削減されました。
19.04kW削減が出来たので、年間連続運転時の電気料金だけで今後は概ね275万円の節約ができる事になります。
加湿器稼働率が高く、純水器の保守や加湿器故障が多発する事にも悩まれていた装置でしたが、改造は加湿器の無い弊社DPC方式にしました。
これにより純水器は不要になり、加湿器故障とも今後は無縁になります。

大手建設会社様の研究所の省エネ改造例

本物件は他社製の既存恒温恒湿室の空調機を入れ替えて、制御盤を現地で改造したもので、2室が連結されておりましたが、片方は故障しており電力の測定はできませんでした。

下の写真は、改造前と改造後の制御盤内部です。
改造前の盤内には白い大きな電力調節器が見えておりますが、改造後はこの部分が極めて小さな部品になりました。
これだけ見ても、改造後はいかに省エネになったのかがお判りいただけます。
改造前の装置にはこの他にも、機械室に加湿器用の制御盤が別にありましたから、全体ではさらに大きな設備でした。

大手建設会社様の例:改造前
大手建設会社様の例:改造後

不調ながらも左側の装置は稼働しておりましたので、改造を行う前に実際の消費電力の測定を行う事が出来ました。
この結果、不調の左側の恒温恒湿室の改造前の消費電力は19.8kWでした。
既存装置が正常動作なら、さらに大きな電力を消費していたはずです。
改造後の消費電力は実に、2.38kWに削減された事が実証されました。

改造後は温湿度の安定性が向上して、消費電力も1/8に削減されると言う、驚きの省エネ結果が得られました。
既存装置が正常動作なら、1/10になった可能性もあります。

改造前後の消費電力の比較

改造前に消費電力を測定しました。
エアコンが不調で、ヒーターがほとんど働かない状況でしたが、19.8kWを消費しておりました。
エアコンが正常動作なら、更に消費電力は多かった筈です。
推定では、25kW程度の消費量と想定していました。

改造前後の消費電力の比較:改造前
改造前後の消費電力の比較:改造後

改造後の消費電力は、2.38kWに低下しました。
消費電力は改造前の1/8に低下しており、これは驚愕の省エネと驚かれております。
精度も写真でご覧の様にとても高精度になりました。
もちろん空調機の各機器が軽く働いておりますので空調機の寿命が長く、加湿器を使用しないDPC方式ですから故障も少なくなります。

省エネ性を電流計で比較

電流計の赤い指針は、定格の電流を示しております。
ここまで黒い指針が振れて正常と言う事になります。
この装置は故障しており、黒い指針は振れておりません。
改造後のメーターは、最大時の電流を示す赤い指針が極端に左側に寄っております。
また弊社装置は省エネ優先の簡素な設計で、一番右側の電流計は使用しておりません。

改造後の写真は運転中の写真です。
既存の大きな電流値のメーターに対して、あまりにも運転電流が少な過ぎて、また目盛の左側が詰まっている関係で黒い指針はほとんど振れていません。

改造前の電流計群

改造前の電流計群

改造後の電流計群

改造後の電流計群

1年連続運転した場合の、改造前と改造後の電気料金の変化を計算すると、
改造前の装置は19.8kW×16.5円×24時間×365日=286万円の電気料金です。
新設した装置は2.38kW×16.5円×24時間×365日=34万円と言う事になります。
2台あった空調機の片方だけでも、電気代だけで252万円の節約ができる事になります。
もし2台が稼働していたとすると、年間500万円もの節約が実証された事になります。

また恒温恒湿室で故障率が高いのは加湿器になりますが、弊社DPC方式には加湿器がありません。
DPC方式は故障が少なく、2016年に先に納入した空調機も、7年間連続運転をされていますが無故障です。
夏季には空気中の水分を凝縮して使うので、水道水も消費しない究極の省エネ装置です。
純水器は不要なので、保守費も全くかかっておりません。

あまりの省エネ性能に驚かれると思いますが、この資料で見られる様にこれは事実です。
資料では信用いただけないお客様に実証するために、ショールームも有ります。
ここで実際の装置を見ていただき、確認される事も可能です。

終わりに

実際に改造した現場写真で資料を作成しましたが、当然省エネ率は既存装置の基本設計によって左右されます。
過剰な設計がされていた場合は、1/5程度迄の削減が可能てす。
能力ぎりぎりで条件が得られる様な場合は、1/2程度にしか削減できない場合もあります。
弊社CSC方式には省エネモードが有り、制御性を少し犠牲にしてJIS2級程度で我慢すると、消費電力は1/10程度に低下した実績もあります。

京都大学様で既存装置を改造し、省エネモードで1年間連続運転したら、消費電力が改造前の1/25に削減できたという報告書も5名の教授達の連名で作成されています。
消費電力が1/25で、電気料金300万弱が10万強になったと言うのは、あまりにも省エネが極端過ぎて冗談の様で信用されません。
この現場で弊社が確認しているのは、試運転時で1/10程度迄の削減でした。
但し1年間連続運転ですとお部屋がこの条件になじむので、この様に極端に消費電力が下がる可能性は否定できません。

 
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