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製品情報

恒温恒湿室

恒温恒湿室とは

恒温恒湿室は温度20~25℃、湿度40~70%RHの常温常湿で精密な空調を行う試験室で、弊社独自のDPC方式とCSC方式の2種類の空気調和機を選択できます。
いずれも独自の技術開発品で省エネ・低騒音・高精度です。
特にDPC方式の温湿度の安定性は±0.1℃、±0.1%以上の高い精度が得られます。
DPC方式は、トラブルの多い加湿器を使用しないので10年以上無故障の実績を誇ります。
CSC方式は移行速度がとても速く、幅広い温湿度に対応できます。
CSC方式は加湿器を使用しますが、除湿量の制御により加湿器の稼働率が低く、運転中に湿度を乱さずに自動洗浄するので、加湿器のトラブルが少ない方式です。
消費電力は従来のPID方式と比較しますと、実績的にはほとんどが半分以下になります。
他社の古い空調機と入れ替えした場合は、消費電力が1/5になった例もあります。

従来の方式と弊社独自の方式の相違点

PID方式(Proportional Integral Derivative Control)

従来から主流の一般的な精密空調方式で、冷凍機の能力は夏季に熱負荷の有る一番過酷な条件で能力を選定しています。直膨式とも呼ぶ事もあります。
冷凍機の能力は固定ですから、冬でも一定量の冷却除湿を行います。
年間を通して必要以上に冷却している例が多く、冬季はほとんど冷却除湿する必要が無いのに、過大に冷却除湿しております。
そして設定の温湿度に到達する迄、大きな電力で、加熱と加湿を行ってバランスさせています。
現在も主流の制御方式ですが、非常にランニングコストが高い方式です。

また過剰な除湿により加湿器の稼働率が高く、その分加湿器に不純物が蓄積しやすい方式で、故障が多発します。PID方式は加湿器の高額なメンテナンス費用が毎年かかります。
加湿器は故障が多いので、純水器の使用を薦められますが、この純水器の保守費も高額です。
空調機にパッケージエアコンを流用した物も多く見られます。パッケージエアコンには小型の製品が無いので、過剰な能力の物が使用される例が多く有ります。この場合は特に消費電力が多くなりますので、空調機を入替えるだけで、電気料金が1/6に削減された例も有ります。

DPC方式(dew point control)

弊社独自の方式で、DPCは社内名称です。他社の類似方式では露点散水方式と呼ばれており、基本的には、露点温度の冷却水を散水して、冷却水で湿度制御する方式を改良した物です。
DPC方式は加湿器を使用しないので、故障が非常に少ない方式です。
他社の露点散水方式では、湿度制御が±1~2%程度になりますが、弊社ショールームのDPC方式は、温度±0.01℃、湿度±0.02%の高精度を得ています。もちろん実際に納入する製品の性能もこれに準じております。トラブル率の高い加湿器が無いので、ほぼメンテナンスフリーの装置で、10年以上無故障の実績も多くあります。

CSC方式(comparative signal control)

弊社独自の方式で、CSC方式は社内名称です。これは従来主流のPID方式を改良した物です。
温湿度を安定させる為に、必要な量だけしか冷却除湿しない方式です。
冷却除湿量は、季節や室内発熱、設定条件によって自動的に変化します。
その為に加熱と加湿も必要最少量でバランスを取りますので、とても省エネな運転を行います。
CSC方式は加湿器を使用していますが、夏季は加湿器のスイッチを切っていても、除湿量制御するだけで、安定した湿度の制御が行えます。
この方式は、夏期は究極の省エネ運転が可能です。冷却除湿量を必要最小限量に制御するので、バランスさせる加湿器の稼働率が低くなります。
加湿器を軽く働かせて、運転中に湿度を乱さずに自動洗浄を行いますから、トラブルが少なく、加湿器の保守が不要になり、故障も少ないので、メンテナンス費用が大幅に安くなります。
CSC方式には省エネモードの運転機能があり、省エネスイッチを入れるとさらに省エネになり、精度は温度±2℃、湿度±15%に落ちますが、設定条件付近の温湿度を保持する為に、必要最小限の電力で運転します。

各空調制御方式別の消費電力の比較

従来の一般的なPID方式の装置

5~6坪程度(4000×5000×2400H)として、5月頃の気候条件で試算

機器名

送風機

定格出力

0.75kW 固定能力

稼働率

100%

電流

3A

機器名

冷凍機

定格出力

2.2kW 固定能力

稼働率

100%

電流

9A

機器名

ヒーター

定格出力

12kW

稼働率

75%

電流

26A

機器名

加湿器

定格出力

6kW

稼働率

70%

電流

12A

合計電流
50A

一般的なPID方式は、冬季の加湿量が多くなり、消費電力が大きくなります。
パッケージエアコン利用の場合は、3.75kW以下の製品は有りません。
小さなお部屋にパッケージエアコンを使用すると、極端に消費電力が増加します。

弊社DPC方式の装置

5~6坪程度(4000×5000×2400H)として、5月頃の気候条件で試算

機器名

送風機

定格出力

0.75kW 可変能力

稼働率

35%

電流

1A

機器名

冷凍機

定格出力

1.1kW 可変能力

稼働率

60%

電流

4.5A

機器名

ヒーター

定格出力

6kW

稼働率

35%

電流

6A

機器名

ポンプ

定格出力

0.1kW 固定能力

稼働率

100%

電流

0.5A

合計電流
12A

DPC方式は年間を通して、あまり消費電力が変化しません。

弊社CSC方式の装置

5~6坪程度(4000×5000×2400H)として、5月頃の気候条件で試算

機器名

送風機

定格出力

0.75kW 可変能力

稼働率

35%

電流

1A

機器名

冷凍機

定格出力

1.1kW 可変能力

稼働率

40%

電流

4A

機器名

ヒーター

定格出力

6kW

稼働率

40%

電流

7A

機器名

加湿器

定格出力

3kW

稼働率

40%

電流

3.5A

合計電流
15.5A

CSCは夏期に加湿器を停止させても調湿運転が可能で省エネになります。
省エネモード運転では、さらにこの半分以下の消費電力になります。

各空調制御方式別の電気料金の比較

東京電力管内の動力の電気料金は契約によっても異なりますが、令和4年のデータでkW当たり16.5円程度、夏期料金は17.5円です。
ここでは17円で電気料金を計算します。

従来の一般的なPID方式の電気料金

1時間の消費電力

200V×50A×√3(1.732)
=18kW

1時間の運転料金

18kW×17円=306円

1日昼夜運転料金

306円×24時間=7344円

1年間の連続運転料金
7344円×365日=約268万円

弊社DPC方式の装置

1時間の消費電力

200V×12A×√3(1.732)
=4.16kW

1時間の運転料金

4.16kW×17円=70.7円

1日昼夜運転料金

70.7円×24時間=1697円

1年間の連続運転料金
1697円×365日=約62万円
(PID方式の1/4に削減)

弊社CSC方式の電気料金

1時間の消費電力

200V×15A×√3(1.732)
=5.2kW

1時間の運転料金

5.2kW×17円=88.4円

1日昼夜運転料金

88.4円×24時間=2121円

1年間の連続運転料金
2121円×365日=約77万円
(PID方式の1/3に削減)

CSC方式は夜間と休日を省エネモードで運転すると、さらに電力が減少しますので、カレンダータイマーで昼夜と土曜日曜を切り替えている例も有ります。

また、最大加熱量と最大加湿量はボリウムで可変できますので、条件が得られる必要最小限にボリウムを絞ると、さらに省エネになります。

DPC方式は水で加湿する関係で、基本的に極めて省エネであり、省エネモードはありません。

終わりに

恒温恒湿室は昼夜連続運転が基本になると思います。
他社の装置を入れ替えると、1年で100万円以上の電気料金が節約できた実績が出ております。
既存の恒温恒湿室の空調機をこれらの空調機と入れ替えると3~5年程度で空調機入替えの費用が回収できる計算になります。
制御精度は高くなりますし、故障も極端に減りますので、当分の間はメンテナンス費用も不要になります。

古い他社の恒温恒湿室をご利用中の場合は、修理しながら運転を続けるより、思い切って空調機だけ入れ替えした方が絶対に得策になります。

交換されると、電気料金の極端な減少、低風速低騒音なのに温湿度の精度の向上、故障の少なさに皆様が驚かれ、喜ばれております。
これならば、もっと早くに入れ替えれば良かったと言うお話も、良く聞きます。

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